がん患者は、年々増加していますが、近年の治療薬剤の進歩により治療成果も上がってきています。がん薬物療法においては、標準化・均てん化が重要であり、種子島医療センターは地域がん診療病院であることから“レジメン”で治療の統一化を図り、薬物療法の質と安全性を高めていこうと考えています。
 

また、がん薬物療法は入院から外来診療へ、さらに在宅診療へと移行しています。そこで、がん薬物療法のレジメンを公開し、保険調剤薬局とも連携を図ることで入院治療と同様の質を確保しながら、外来や在宅におけるがん薬物療法を実施していきたいと考えています。
 

レジメンとは、がん薬物療法における抗がん薬、輸液、支持療法薬（制吐剤など）などの投与に関する時系列的な治療計画をいいます。治療効果や安全性を高めるため、抗がん薬の投与量や投薬スケジュール、治療期間等は厳密に規定されており、当センターのがん化学療法は基本的にこのレジメンによって管理されています。
 

種子島医療センターのがん薬物療法レジメンは、院内のレジメン審査委員会にて申請され、承認を経て登録されたものです。種子島医療センターにおける各がん種のレジメン一覧を公開することで保険調剤薬局でのがん患者指導や副作用回避に役立てていただければと思います。