皆さん、おはようございます。連休の業務、本当にお疲れ様です。そして、患者さんのために日々尽力しているすべての職員の皆さんに、心から感謝申し上げます。
さて、5月の種子島はまさに「風、薫る」季節です。皆さんはNHKの朝ドラ『風、薫る』をご覧になっているでしょうか。明治時代を舞台に、看護の礎を築いた大関和(おおぜき・ちか)と鈴木雅(すずき・まさ)をモデルにした2人のヒロインが、激動の時代に看護師として成長・奮闘するという実話に基づいたドラマです。
低視聴率で苦戦しているそうですが、時代背景が現代とは異なるためか、技術的なことよりも「なぜ看護師になるのか」という、動機の部分に重点を置いて描かれているように私は感じています。
翻って、現代の医療現場はどうでしょうか。今の看護師、そして医療スタッフには、実に多岐にわたる業務に対応できる能力が求められています。病気と闘う多くの患者さんにとって、皆さんはただ「お世話をする」だけの存在ではありません。
断らない救急医療での迅速な初期対応、そして採血やレントゲン、CT、MRI、エコー、内視鏡といった検査を正確に行うスタッフたちとの綿密な連携。そこから医師の的確な診断、手術へと進み、病棟での手厚い入院ケアへとバトンが渡されていきます。
これはまさに、途切れることのない「命のリレー」です。
また、目には見えにくい部分にも大切な仕事があります。決して欠かすことのできない医療安全への日々の取り組みや、夜を徹して命を守る当直業務。そのすべてが一つにつながり、地域を守る一つの大きな「安心」を作り上げています。
そして、私たちのつながりは、決して業務の中だけにとどまるものではありません。 より良い医療を目指して共に学ぶ勉強会や研修会、より良い環境をつくるための委員会活動。さらには、職員食堂で交わす他愛のない会話や、労をねぎらい共に笑い合う飲み会での時間。こうした日常の何気ない瞬間も、私たちが一つのチームとして強く結びつくための、大切な糸になっていると私は思っています。
誰一人が欠けても、私たちが目指す医療は成り立ちません。一人ひとりの持ち場での真摯な姿勢が、他の誰かの仕事を根底から支え、最終的に患者さんの笑顔へとつながっていく 「しあわせの医療」と言っても良いかもしれません。
「わたしたちはつながっている」、その思いが、5月の風となって薫るのでしょう。
病院長 髙尾 尊身