〈概要特色〉
心療内科とは、心の症状を専門に扱う精神科とは異なり、心理的または社会的な要因によって起こるストレス関連の身体疾患をメインに診療する科です。当科は、鹿児島大学心身医療科と提携し、予約制による外来診療を行っております。
例えば、眠れない、動悸、息苦しさ、めまい、耳鳴り、頭痛、下痢、血圧が高い、喘息のコントロールが悪いといった身体症状の背景には、精神的ストレスなどの心理的要因が存在している場合があります。あるいはストレスの自覚がなくても、冷えや肩こり、倦怠感、頭痛、天気が悪い日の不調、体のムズムズ感といった不快な症状が続き、学校や仕事に行けなくなることもあります。これらの症状は、専門科を診療して異常が見つからないことも多く、こうしたケースは心療内科の対象となります。
当科では、心理学と東洋西洋の医学を融合させ、心身の両面から包括的治療を行い、症状をコントロールできるように促していきます。また、医師だけではなく心理学の専門的知識と技術を持つ公認心理師も在籍し、チームで連携をとりながら患者さんの年齢や社会的背景に応じた社会的支援や環境調整も行っています。
心療内科における治療の目標は、症状の緩和だけではありません。自分の人生に喜びを感じられることを大切にしています。種子島の皆様が、それぞれの生活や人生において紆余曲折ありながらも、楽しいな、幸せだな、と感じられ、そこに笑顔の輪が広がっていくことを心療内科の立場から支援していきたいと考えています。
〈主な対象疾患〉
次のような症状は心療内科の対象となります。
- 吐き気や頭痛、動悸、めまい、倦怠感、胃痛、過敏性腸症候群などの身体症状が強く、発症や増悪に心理社会的要因が関連する場合。
- 身体の不調を感じて専門科を受診したが、検査結果に異常が認められなかった。
- 心身症
- 頭痛(筋緊張型頭痛、片頭痛)、疼痛性障害、本能性高血圧、機能性ディスペプシア、過敏性腸症候群、メニエール病などのめまい、更年期障害、月経困難症、肥満症、腰痛、咽喉頭異常感症、顎関節症など
- 睡眠障害、むずむず脚症候群、摂食障害、身体表現性障害、パニック障害
- 認知症
- 小児の心身症
起立性調節障害、過敏性腸症候群、気管支喘息、慢性頭痛(片頭痛、緊張性頭痛)、消化性潰瘍、心因性嘔吐、摂食障害など
不登校
〈実績〉
外来患者数
2021年度 | 1,913人 |
2022年度 | 1,991人 |
2023年度 | 1,961人 |