8月講話 看護というプロフェッショナル・仕事の流儀

 

 

看護師の北村愛子さんは我が国で最初のクリティカルケア専門看護師である。

生命の危機に直面している患者さんの看護を専門にしている彼女が何より大切にしていること。

患者と向き合う

自分でどうにもならないこともある。けれど、きっと、どうにかなる

希望をつなぐ

 

また、医師と看護師との関係をこのように述べている。

「医学と看護学は根本的に違っている。医師は患者さんの病気を診ていく仕事、看護は人間から診る仕事。医師のことは、お互いの領域の専門性を発揮し合う仲間と思っている。」

 

北村さんは看護とは何かを考え続け、友の死をきっかけにスペシャリストの道に進んだという。そして、看護の魅力について、病んだ人をケアすることは人間にしかできない。その仕事すべてが好きだという。

また、看護師という仕事をするうえで、一番大事なことは、

自分と向き合って、自分がどんな人間かわかっている

そして、「迷わず走れ、そして飛び込め」なのだ。

 

さらに、プロフェッショナルとは、自分のやることを理解し、本当に責任を持って仕事をする人であり、考えてばかりいないで、きちんと行動に移す人だという。

是非、―迷わず走れ、そして飛び込め―(NHK「プロフェッショナル」制作)を一読していただきたい。

 

今、私たちは新型コロナ第7波に襲われている。しかし、救急患者は救いを求め、高い感染リスクの中で手を差し延べる看護は困難を極めている。が、看護師の皆さんにはそれぞれに「看護という仕事の流儀」があるに違いない。それを今こそ最大限に活用しよう。

 

勇気を与え希望をつなぐために。

 

病院長 髙尾 尊身