9月講話 立入検査とは? ―私たちが知っておくべきこと―

 

8月は猛暑の続く中、迷走台風6号に始まり、4年ぶりの鉄砲祭りでの手踊り参加100名、久しぶりのロケット打上げと思いきや、残念ながら延期となりました。が、種子島独特の真夏の季節を堪能出来ましたね。9月になると、朝夕の涼しさとともに赤トンボが舞う秋の気配を感じるようです。今日はちょっと難しいが、私たちが知っておかなければいけないお話です。

 

さて、医療機関に勤める私たちが知っておくべきことの一つに、医療法に基づく立入検査があります。その目的は、病院、診療所等が法令により規定された人員及び構造設備を有し、かつ、適正な管理を行っているか否かについて検査し、不適正な場合は 指導等を通じ改善を図ることにより、病院、診療所等を良質で適正な医療を行う場にふさわしいものとすることです。

 

 

今回9月14日に予定されている本院の立ち入り検査は、医療法第25条第1項による立入検査(各病院、診療所等に対し、都道府県等が実施 )です。

 

今回の立ち入り検査の際に皆さんが準備する主な検査項目は、以下の様に多岐にわたります。

病院管理状況:カルテ・処方箋等の管理、保存・届出、許可事項等法令の遵守、患者入院状況等・医薬品等の管理、職員の健康管理・安全管理の体制確保

人員配置の状況:医師・看護婦等について標準数と現員との不足をチェック

構造設備、清潔の状況:診察室・手術室・検査施設等、給水施設・給食施設等の院内感染対策、防災対策、廃棄物処理、放射線管理等

 

私と医事課の赤木課長は、8月末の集団的個別指導に出席し、様々な重要な注意点のおさらいをさせられました。特に医療に係わる各種法令の遵守、皆さんが行っている毎日の診療記録、環境整備等に厳しい注意がありました。

 

その中で、患者からのクレームに関連する事柄として、応召義務(医師法第19条)、処方箋の交付義務(第22条)、無診察治療等の禁止(第20条)、診療録の記載・保存(第24条)等は、個別指導の対象となります。

 

外来、入院ともに忙しい9月。今こそ私たちは、医療の原点に戻り、患者本位の「しあわせの医療」を推進しましょう。

 

病院長 髙尾 尊身