介護が必要になったときに受けられる介護保険の調査によると、介護が必要となる原因の上位を占めるのが骨折・転倒となっています。
高齢者にとっては寝たきりになる大きな要因でもあることから、8月4日(日)、種子島医療センターでは、骨折や転倒の予防とリスク管理の重要性を知ってもらおうと公開講座『整形について』を開催しました。会場となった当院リハビリテーション室に用意した定員40名の席はすべて埋まり、皆さんの興味の高さを感じました。
今回講師を務めたのは、当院の整形外科部長の瀬戸山傑医師と運動器認定理学療法士の山口純平さんです。1部では、まず瀬戸山先生が高齢者の骨折の大きな要因となっている骨粗しょう症の予防と治療、顎骨壊死といった薬の長期服用による副作用について丁寧に説明し、続いて山口理学療法士が、転倒チェックや予防体操を交えながら実践的な転倒予防法を紹介。参加者の皆さんは真剣に耳を傾け、体を動かしていました。また、2部のパネルディスカッションでは、靴選びや通販商品のことまで、さまざまな質問が寄せられ、あっという間に2時間が過ぎました。
骨がスカスカになる骨粗しょう症は、骨折しやすくなるだけでなく、腰痛や背骨の痛みを引き起こし、背骨や腰が曲がる要因でもあります。ご家族に骨粗しょう症の方が多い、姿勢が悪くなった、転びやすくなったなど、気になる方は早めに検査や診察を受け、日頃からリスク管理を心がけましょう。