令和2年1月朝礼講話—離島医療革進—

 

明けましておめでとうございます。

 

開設五十周年の節目を迎えて、種子島医療センターでは離島医療革進が始まっています。
日々の小さな変化ですが、これら小さな変化が大きな革進へと繋がっていくと思います。
その気配を感じている人、感じない人、無関心な人、その皆さんの一人ひとりが役割を担っていることは確かなのです。
そして、この変化の本質は私たちの意識が変わることにあります。
意識が変われば、行動が変わる。
行動が変われば、医療が変わります。

 

看護師の皆さんは5年前を考えてみて下さい。
認定看護師はいませんでした。
今は二人の認定看護師がいますし、特定医療看護師が2名、さらにこれら資格を目指す看護師たちが続いています。
リハビリテーションはどうでしょう。
全国から70〜80名のリハビリ士が集まる部署となりました。
学会発表も数多くなり、その質も向上しています。
また、多くの高齢患者さんを社会生活に復帰させるために、循環器内科、整形外科、消化器内科および外科では80~90歳の高齢者に対して高水準の診断治療を行っています。
そしてリハビリがその方々を早期介入から積極的にサポートするワンチームの医療が育っています。
小児医療も大きく前進し、子育て支援のリーダーシップを発揮しています。

 

医療環境も改善しています。
医療事務、クラーク業務、新しい医療機種への変換、それらをコントロールするシステムとMEの皆さんが円滑な診療を支えています。
また、患者さんにとっての病院食は治療でもあるし楽しみの一つでもあります。
高齢者医療の一環として、看護師、STによる口腔ケアから咀嚼、嚥下機能の評価はますます大切になって来ました。
一方、皆さんがたの活力を育むために福利厚生の改善と向上を急ピッチで取り組んでいます。

 

一つ一つの変化が集約することで、医療が大きく変わる。
その変化が診療を改善し向上させ、患者に恩恵をもたらし、引いては地域社会の進化に繋がっていく。
離島医療は小さな医療ですが、大きなパワーを秘めています。
令和の時代、種子島の医療を私たちが大きく変えようとしています。

 

 

病院長 髙尾 尊身