12月朝礼講話 —しあわせの島へのエール—

 

NHK連続テレビ小説「エール」が2カ月遅れで終了しました。高校野球大会歌「栄冠は君に輝く」や1964年開催の東京オリンピック開会式の「オリンピック・マーチ」といったスポーツ関連の楽曲をはじめ、「長崎の鐘」など多くの名曲で知られた作曲家古関裕而夫妻のドラマでした。予期せぬコロナ禍のため、大幅な放映スケジュールの変更など紆余曲折ありましたが、最後にはコロナ禍の国民を勇気付ける素晴らしいエールとなった様に思います。

 

2020年はオリンピックではなく、パンデミックの年として歴史に残ることとなりました。「コロナが流行った時、種子島はどうだったか?」「その時、種子島医療センターはどのように対応したか?」は後世に語り継がれていくことと思います。

 

マスクをしていない姿に違和感を覚える程に、コロナが「新しい日常」となった今日この頃ですが、種子島では未だコロナ発生が無く平穏な日々が続いています。しかしながら医療現場では、国や自治体の流動的なコロナ対応に合わせて毎日の打合せ、自治体や他病院との連携などに追われています。

 

パンデミックが始まって以来、世界的にコロナ禍の医療従事者へエールを送る様々な試みが行われてきました。ここ種子島でも、種子島中学校の生徒さん達が作製した「医療従事者へのエール」の垂れ幕に私たちは大いに勇気づけられました。

 

 

創立五十周年記念の年報誌「飛魚」が発行されました。本誌は種子島医療センターの歴史を振り返り、これから私たちが目指す医療の道標が示されており、コロナ禍に医療・介護・福祉に従事する皆さんへのエールとなることを目指して11月末に何とか発行に漕ぎ着けました。

 

12月1日からは例年通り当院の正面玄関のイルミネーションを始めました。患者さんとその家族をはじめ、市民の皆さんを少しでも元気づけることができればとの思いからです。また、年末年始にかけては、帰省者のPCR検査を積極的に行っていきます。

 

「医療従事者へのエール」へのお返しに、今度は私たちが「しあわせの島へのエール」を送る時であり、私たちの踏ん張りどころです。

 

 

病院長 髙尾 尊身