4月講話 あなたの可能性が種子島医療の可能性 ―どんな君でも大丈夫、ひとり一人の集積が種子島医療です―

寒い冬を抜けてという実感が無いまま春を迎えている気がしています。ひょっとすると、今年の春はいつもと違うのかも知れません。昨年の世界気候は歴史上一番暑かったとの報道がされました。だとすれば、異常な気候変動に慣れてくる私たちにも怖さを感じます。その中で、種子島は気候も環境も大きく変動しています。この現実を受け入れ、私たちは前に進みます。

 

ところで、大相撲春場所での尊富士の新入幕初優勝は110年ぶりの快挙だったのですが、優勝間違いなしと思われていたその時、14日目の相撲で負け、かつ左足を負傷し、車いすでの退場を余儀なくされます。これですべてが失われたと誰もが思ったことでしょう。しかし、同部屋の横綱照の富士に「記憶に残る力士になりたいと言っているのであれば、明日がそのチャンスだ。勝っても、負けても。」この激励に気持ちが切り替わり、なぜか少しずつ歩けるようになったと述懐しています。兄弟子との絆が、休場やむなしから一転出場に向かわせたのです。そして、本番では素晴らしい相撲で優勝を勝ち取りました。まるで映画のワンシーンを観るかの如く。

 

さて、4月は年度初めで、部署移動や新規入職の仲間との交流が始まる時です。

種子島あるいは部署が初めての仲間たちです。相撲でいえば、新入幕です。彼らには憶すること無く、仕事に遊びに、ワーク&ライフバランスを謳歌して頂きたい。そして、ひとり一人の個性と可能性が種子島医療センターの特色となり、可能性を現実としていくのです。

 

あなたたち、ひとり一人の可能性が種子島医療の可能性となるのです。

 

どんな君でも大丈夫!ひとり一人の集積が種子島医療です。

 

新しい絆の始まりです。

 

病院長 髙尾 尊身