令和8年熊本地震において被災された皆様には、心よりお見舞い申し上げます。
連日の猛暑の中での停電や断水は命に関わる極めて深刻な事態であり、一刻も早いインフラの復旧と被災地の安全確保が強く望まれます。そのような緊迫した状況の中、熊本と関連のある本院職員のご家族やご親族に被害がなかったこと、まずは深く安堵しています。
さて、種子島医療センターからも10年前の熊本地震と同様にDMATが出動しました。停電や断水が続き、とくに猛暑という極めて過酷な環境下での活動となりますが、被災された方々にとって災害医療の専門家チームの到着はどれほど心強いことかと思います。
DMAT(Disaster Medical Assistance Team:災害派遣医療チーム)の役割や具体的な業務内容について簡単に紹介します。DMATは、大規模災害や大事故などの現場において、急性期(概ね発災後48時間以内)に活動できる機動性を持った、専門的な訓練を受けた医療チームです。
DMATは、「すべては被災者のために」の理念の下、主に以下の業務を担います。
現場活動(救命・トリアージ): 災害現場や救出作業の最前線で、多数の傷病者の中から治療の優先順位を決めるトリアージを行います。
病院支援: 被災地域内の病院の指揮系統の下に入り、院内でのトリアージや診療補助、重症患者の搬送手配などを行います。
医療搬送(広域・域内): 被災地内の病院では対応が困難な重症患者を、被災地外の医療機関へ搬送する支援を行います。
情報収集と連携・後方支援: 広域災害・救急医療情報システム(EMIS)などを活用し、被災地の医療機関の被害状況や患者の受け入れ態勢などの情報を収集・共有します。
自己完結型の活動: DMATは基本的に自己完結型で活動する訓練を受けており、食事等の手配は自ら行います。
最後に、今回のDMATメンバーは野田健仁医師/園田満治看護部長/塩崎光治係長/田上俊輔看護師/能野明美看護師/上妻友紀臨床工学技士の6名です。
離島から出動するDMAT隊員の活動を私たちは誇りに思います。
病院長 髙尾 尊身