2023年『がんの統計』の報告によると、男性のがん死亡数第1位は肺がん、2位大腸がん、3位胃がん、女性の第1位は大腸がん、2位が肺がん、5位は胃がんとなっています。
日本人の2人に1人が、一生のうちにがんと診断される可能性があると言われていますが、検査や治療の進化により以前ほど怖い病気ではなくなり、早期発見・早期治療によってリスクを軽減し、克服できることがわかってきました。
死亡率の高い胃がんや大腸がんの早期発見に非常に有効なのが内視鏡検査です。種子島医療センターでは胃カメラ、大腸カメラを合わせて年間約2,000件もの検査を実施しています。もっと多くのみなさんに早期発見・早期治療の重要性を理解していただくため、5月19日、西之表市民会館にて『胃・大腸カメラについて』をテーマに市民公開講座を開きました。
講師は当院の消化器内科部長の宮田尚幸医師、消化器内視鏡技師の荒木敦看護師が務め、荒木さんは自己紹介を交えながら普段聞くことができない消化器内視鏡技師のことや当院の内視鏡検査について説明。宮田先生は、内視鏡検査の歴史を交えながら最新の内視鏡検査治療についてわかりやすく紹介し、病気予防のための検査の必要性を呼びかけました。
講演後のパルディスカッションでは、参加者の方から具体的な質問も寄せられ、内視鏡検査への不安も払しょくされたようでした。
当院では体への負担の少ない検査や治療を心がけております。症状がない段階で早期に発見し、早期治療を行うことが胃がんや大腸がんを予防し、健康寿命を延ばす秘訣です。定期検査はもちろんですが、次の症状が気になる方は、早めに消化器内外来、内科外来での検査をお勧めします。
・食事をした時に飲み込みにくさを感じる
・胸やけ症状がある
・食欲がない
・便が黒っぽい
・吐き気がある
・おなかの違和感や痛みがある
・体重が減ってきた
・下痢や便秘が続く
・便が赤っぽい、または細くなってきた
・便潜血検査が陽性