9月朝礼講話―健康寿命を延ばす次の一手―

 

祭の季節が終わりました。
今日から9月ですがまだまだ残暑が厳しいようです。
9月は健康増進普及月間で、今日、9月1日は防災の日、9日は救急の日、
また敬老の日もあります。
そこで、今日は健康寿命について考えてみましょう。

 

 

介護川柳というのがあります。ある雑誌から代表的な幾つかを紹介します。
・病院へ 通わなければ死亡説
・歳ですな 医者に言われんでもわかる
・ヒマやなあ 死んだふりでもしてみるか

 

日本の平均寿命は過去25年間に4歳延びたそうです。
しかし、健康寿命と寿命に約10年の差がありこの差を如何に埋めるかが課題となっています。

 

健康寿命を延ばす方法として今のところ確実なものは無いのですが、
自然と遊ぶ、ストレス環境が少ない、仕事を楽しいと思う、生き甲斐を感じる、
他人が喜んでくれる、ひいては社会への貢献が予感できるなどが挙げられています。

 

私も健康寿命を延ばす「次の一手」は身近にあるような気がします。
私が種子島に来て意外に感じていることがあります。
それは島民の皆さんが歩かないことです。素晴らしい環境があるのに歩かない。
何故でしょうか?
車が必需品であることも要因ですが、歩くことに楽しみを見出していないのではないか?

 

入院患者では転倒が多く、70歳を超えると歩くことがおぼつかなくなる。
これは歩く習慣がないためです。ロコモティブシンドロームとも呼ばれています。
種子島の高齢者を守ることは私ども医療の使命でもあります。
これから秋に向けて健康寿命を延ばす運動として「歩くこと」そして「リハビリ体操」をまず院内から展開していきたいと思っています。

 

今月もよろしくお願いします。

 

髙尾 尊身