〈リハビリテーション療法〉
理学療法とは病気やけが、脳卒中後の麻痺などによって運動機能が低下した方に対して、運動機能の改善を目標に、筋力トレーニングやバランス練習、歩行練習などの運動療法、温熱、電気療法などの物理療法を行う治療法です。
【特色】
- 主に「起き上がる、座る、立つ、歩く」といった基本動作能力の向上を目指し、医師、看護師、作業療法士、言語聴覚士、社会福祉士らと協働しながら日々、患者さんと力を合わせて治療を行っています。
- 脳卒中の方や運動機能の低下した方のみならず、難病の方や小児科疾患、心疾患や呼吸器疾患の方、また平成28年12月より理学療法士によるがんのリハビリテーションの提供を開始しています。
- より質の高い技術を提供するために最新の理学療法を取り入れ、院内での症例報告会や講習会、本土での研修会や鹿児島県・全国での学会発表などにも積極的に参加しています。
- 専門・認定理学療法士の資格取得にも力を入れ、臨床治療は勿論のこと、院外活動や後輩育成にも力を入れ、理学療法士の更なる成長のために日々努力しています。
作業療法では、脳卒中後の麻痺や高次脳機能障害、事故などで身体が不自由になった方、病気などで心身に障害を持った方に対して、日常生活動作(食事、入浴、整容、更衣、トイレなど)や日常生活応用動作(調理、洗濯、掃除、趣味活動など)に必要な心身機能の改善を図ります。また、退院後の生活を想定し、日常生活に必要な動作の獲得を目指します。
【特色】
- 病棟担当制をとり、患者様の生活に密着した練習をしています。
- 他職種と離床を促し、寝たきりにならない習慣と毎日決まった時刻にレクリエーション活動をすることにより、生活の中で運動の習慣を促します。
- 日常生活動作だけでなく、調理・掃除・洗濯などの家事動作や職業復帰を目的とした介入など、患者様の生活への活動・参加に応じた練習を提供します。
- 趣味活動や遊びを取り入れ、患者様同士の交流や楽しみを提供します。
- 小児分野では自閉症スペクトラムや学習障害など発達障害のお子さんや脳性まひやダウン症候群、運動発達遅滞のお子さんに対して感覚統合療法や姿勢コントロール、 遊びや生活動作を通して療育を行っています。
言語聴覚療法では、病気や障害など何らかの理由によって話すことや聞くことなどのコミュニケーション、飲み込むことが難しいなど食べることに問題を抱えている方の機能回復、代替手段などを用いての改善方法を支援します。
このような方々の支援をしています
- 聞く・話す・読む・書く・計算することなどが困難な失語症の方
- 口腔器官や舌の麻痺、手術後の器質的な変化などで発音がうまくいかない構音障害の方
- 注意力や記憶力の問題により、ものごとを計画したりスケジュール管理したりすることが難しい高次脳機能障害の方
- 加齢により脳に入る情報の整理や分析が困難な認知症の方
- 音声表出に代わる50音表や音声出力装置などのコミュニケーション機器に関する相談や練習が必要な方
- 食物を飲み込む嚥下機能の低下により、むせや発熱が目立つ方には、適した食物形態や食事姿勢を評価して食事に関する環境をより適正に整え誤嚥性肺炎の予防に努め、嚥下機能の向上を図るための訓練や口腔内を清浄に保つための口腔ケアを行います。
- 小児リハビリテーションでは、発音や言葉の遅れ、吃音、集団行動や読み書きの困難など発達に何らかの偏りがあり、日常生活において本人あるいは関係者が困り感をもつ子どもの育ちを支援します。
- 患者さんやご家族らと顔の見える関係を作りやすく、生活背景がつかみやすい種子島のメリットを活かし、患者さんのライフステージに応じた日々の暮らしをサポートしていくことができるよう、日々の臨床に向き合っています。
作品作り(院内ギャラリー)
作業療法の一環として作品を作成されることで患者様の自己肯定感は保たれます。なかには90歳を超えてから新たに折り紙を覚えられ、趣味とされる方もいらっしゃいました。院内に展示している作品はホームページのフォトギャラリーからもご覧いただけます。
リハビリ農園
入院生活中も作業バランスは重要です。特に当院の患者様は現在もしくは過去に農業に従事していた方が少なくありません。土に触れることで患者から生活者へと身体も心も元気になられます。
復職支援・就労支援
復職や就労に関して自立支援協議会や就労支援事業所と連携をとって支援にあたっています。